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日々考えていることを思うままに。ひっそりと栃木SCを応援しつつ、かなり脱線してます。(注:エキサイトブログを除き、リンクのないトラックバックは受け付けない設定となっております)


by silky_wing

「研究」とは何か?(未定稿)

最近、そもそも「研究」とは何かについて考えさせられることが多い。「研究機関に勤めています。」というと、「何をやっているんですか?」とか、「実験してるんですか?」(これは理系出身だからか)とかよく尋ねられる。しかし、「研究も仕事も一緒」というのが学生時代の指導教官の口癖だったためか、「研究」ないしは「研究者」というのをあまり特別視されることには逆に違和感を覚える。現に辞書で「研究」という言葉をひくと、

[名](スル)物事を詳しく調べたり、深く考えたりして、事実や真理などを明らかにすること。また、その内容。「中世史を―する」「対策を―する」「―者」「―発表」(大辞泉)

と書かれている。例えば、「オーストラリア代表のヒディンク監督は日本のサッカーをよく研究してくるはずだ。」という意味でも「研究」という言葉は使われている。私はある分野の「政策研究」を仕事としているが、そういう意味では、「政策研究」という特別なものがあるわけではなく、研究していない政策というのはありえないともいえる。いや、ないわけじゃないだろというツッコミはひとまず置いていただくとして。
(じゃあ「政策」の定義は?という疑問はあるかと思いますが、長くなるのでとりあえず割愛させていただきます。)

しかしながら、「学術研究」はもちろんのこと、「政策研究」においても、研究の成果物として「論文」という形式が採られている。これは、明文化することにより研究の成果が意味のあるものであるかを判断するとともに、関係者への情報共有を図るという点に大きな意義があるためであろう。となると、政策研究においては「研究」とは何かよりも、何を持って「研究論文」とするかが重要であるともいえる。というわけで、次回は「研究論文」の要件について考えてみたい。

(以下、続きます。ここまでですと言葉遊びのようにも聞こえるかもしれませんが、いましばらくおつきあいいただければ幸いです。)
by silky_wing | 2006-06-02 00:14