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日々考えていることを思うままに。ひっそりと栃木SCを応援しつつ、かなり脱線してます。(注:エキサイトブログを除き、リンクのないトラックバックは受け付けない設定となっております)


by silky_wing

研究と実務について、ふたたび。

いつもお世話になっているM研究員が、大学院修了者の無駄なプライドの高さにお怒りの様子だ。
もっとも、以前のエントリでも書いたように、私の指導教官の口癖は「研究も仕事も同じ」だったので、きっと、そういう人は研究能力もないんだろうなあというのが単純な感想です。身も蓋もないですけど、実際そうですから。私の仕事は研究職なのですが、職場は大学院(修士修了or博士課程満期退学)からの生え抜き組と、研究職の経験のない出向組の混成軍になっています。そのため、結構入れ替わりが激しく、多くの人をみていますが、ほぼ例外なく、実務ができる人は、研究もできるし、研究ができる人は、実務もできます。また、仕事で多くの研究者の方と接することが多いですが、研究者としての評価の高い人は、驚くほど実務能力にも優れています。
確かに、研究を進めたり、論文を書いたりするためには、ある種の「作法」があるのは間違いないですが、逆に言えばその「作法」さえ身につけてしまえば、誰でもできることだと断言できます。ただ、この「作法」には暗黙知の要素があるために特殊な技能と思われがちなだけで、早い人で1年、普通の人で2年あれば身につけられます。ですから、私はあまり文系の新卒者には大学院への進学はお勧めしません。自分の経験とは逆になるけど、特に社会科学は社会人になって勉強したくなってから行けばいいものだし、そのほうがいい研究ができると思っています。
とここまで偉そうなことを言ってしまいましたが、私の実務能力もまだまだなんですよね。職場では敢えていろいろな仕事を引き受けたりしてるのですが、いかんせんまだ未熟者です。ご指導のほど、よろしくお願い致します。

(2/14追記:某研究会である自治体からのご報告を聞いて、自分の仮説の正しさを再確認いたしました。調査研究1年目とは思えない、大変スマートで興味深い内容で、実に勉強になりました。どうもありがとうございました。)
by silky_wing | 2007-02-12 01:24